2007年9月期に3億5千万円の営業損失を計上したネットプライス・ドット・コムの2008年9月期第1四半期(10月ー12月)の連結業績が開示されている。
◆平成20年9月期 第1四半期の連結業績
売上高 2,898(百万円) 対前期増減率 △23.4%
営業利益 111(百万円)
◆平成20年9月期の連結業績予想
売上高 12,000(百万円) 対前期増減率 △9.5%
営業利益 160(百万円)
同社は2007年9月期の中間決算で赤字転落という結果となり、原点回帰の事業再構築計画を掲げた。①取扱商品数の削減も含め在庫を保有しない形態への再転換、②人件費や広告宣伝費削減による固定費の大幅削減、③不採算事業の撤退も含めた子会社再編といった取組みによる収益性の改善である。
こうした取組みの結果、売上高は減収となったものの、利益は黒字に改善されている。2007年9月期に純損失が巨額の6億7千万であったことを考えると、立て直しは順調に進んでいるように思える。
しかしながら、事業セグメント別に見ると課題もあるようだ。
◆ギャザリング事業の今期の業績予想
売上高 10.400(百万円) 対前期比 △9.9%
営業利益 400(百万円)
◆コマースインキュベーション事業の今期の業績予想
売上高 1,650(百万円 対前期比 △10.2%
営業利益 △200(百万円)
主力のコマース事業は利益率改善を最優先したため売上高の減少は仕方ないとしても、その改善された営業利益率も3.3%という数字では、ビジネスモデルとして魅力に乏しい。
また、コマースインキュベーション事業は、前期に△3億7千万という巨額の営業損失を計上し、今期は△5千万に改善する計画していたが、△2億円という予想に修正されている。
主力のギャザリング事業だけでは成長の限界も見えているので、次の事業の柱を生むべく新規事業にも積極投資をしているが、まだ新たな芽は育っていないようだ。
以下、「グループ全体で売上高1,000億円、営業利益率10%以上」を目指す、同社社長のインタービュー記事。
□Cnet Japan
奇跡は二度起きるか--新たな屋台骨模索するネットプライス佐藤社長に聞く
□IT media
不振のネットプライス、再生策は
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