Amazonが2008年第1四半期の決算を発表した。記事によると、2008年通期の業績見通しも明らかにし、ウォール街アナリストの予測を上回る強気の数字となっているようだが、株価は同日の時間外取引で約4%値を下げたようだ。
□CNET JAPAN
アマゾンの第1四半期、ウォール街の予測を上回る好決算--通期見通しも強気
AmazonといえばeBayとともにEコマースを代表する企業だが、単なるオンラインショップではなく、Googleに対抗できる数少ないテクノロジー企業として名前が挙がることも多い。
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しかしながら、売上規模も100億ドルを超えGoogleと同じ規模にあるにも関わらず、時価総額はGoogleに大差をつけられている。ビジネスモデルの中心が広告と物販という違いから利益率で大きく見劣りしていることが要因だと思うが、テクノロジーには積極的な投資をしており、Googleと互角に戦える力を持っているといえる。
特に最近話題の「クラウドコンピュ-ティング」 の分野では、Googleの一歩先を走っている。オンライン販売で培った自社のインフラを活用し、「Amazon Web Services」としてコンピューティング・サービス(EC2)やストレージ・サービス(S3)を展開している。対抗馬として、グーグルが4月7日にGoogle App Engineを発表したが、2006年3月からコンシューマとビジネス向けに有償サービスとして提供しているAmazonがリードしているといえる。
マーク・アンドリーセン氏 も自身のブログで、この新しいプラットフォームであるクラウドコンピューティングについて述べている。そこで同氏は、レベル1のプラットフォームをeBayなどのAPIを公開しているサービスとし、レベル2をFacebookのようなプラグインが可能なサービスだと述べている。
そして、レベル3の例としてAmazonのEC2やS3を挙げており、具体的には、開発者が書いたコードがそのまま走る環境をネットワーク上で提供するものであり、物理的なサーバやネットワークやOSなども含めた環境全体を含めたプラットフォームだと述べている。そして、今後はWebブラウザ上で開発ではなく、クラウド上で開発することが当たり前となる時代が来ることを予言している。
クラウド・コンピューティングとか、新たなプラットフォームだとか言われるが、この大きな転換期に先頭集団を走っているAmazonの次の一手にも注目したい。
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