Googleの元CIO「Douglas Merrill氏」が、音楽業界に転進したことが話題となっている。4大レーベルのひとつであるEMIのデジタル部門のトップに就任したが、デジタル化の波に乗り遅れ低迷が続く音楽業界にとって、新たなイノベーションのきっかけになるだろう。このような大物を引っ張れること自体さすがだと思うが、テクノロジーの重要性がいかに高まっているかの証明だと思う。
□CNET JAPAN
音楽業界を救えるか--グーグル元CIOに聞く
Merrill氏はインタビューの中で、「わたしはデータに夢中なのだ」、「実験してデータを追跡しなければならない」と述べており、EMIでもGoogle流を取り入れていくようだが、広告モデルからサブスクリプションモデルやISPモデルなど、色々なビジネスモデルを試しデータを検証していくことの重要性を述べている。また、大きな問題として以下のことを述べている。
~抜粋~
「人々は異なることを試そうとしている。誰もが同じことを試しているなら、決して新しいことを学ぶことはないだろう。その代わり、現在われわれが置かれている状況では誰もが異なることを試している。それはすばらしいことではないか。うまくいくものもあるし、うまくいかないものもある。しかしわれわれはそれらを試す必要があるのだ」
このことは音楽業界に限らずいえることだと思う。
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ニールセンから、2008年1月のコンバージョンレート上位10サイトが発表されている。常連の「L.L.Bean」が1位で何と23.6%という数字になっているが、米国のレディースアパレルブランド「J.Jill 」が2位となっている。
インターネット上で個人間の融資を仲介するサービス「ZOPA」が日本に進出する。
□CNET
P2P金融の「ZOPA」が日本進出--個人間の金銭貸し借りネットサービスを提供
~引用~
Zopaは2005年3月に設立された英国のベンチャー企業。ネット上のオークションに近い方式で個人の借り手と貸し手を結びつけるサービスを提供している。借り入れ希望者は、希望金額や利用目的、返済期限のほか、月収や雇用状況を自己申告。希望する金利も自分で設定する。例えばクルマ購入の目的で400 万円が必要、返済期限1年で金利7%などと設定する
(中略)
また、Zopaは借り手の本人確認や銀行口座の確認情報を提供しており、債務不履行に陥るのは全体の0.1%以下としている。Zopaは英国だけで19万人の利用者を抱えていて、これまでに2000万ポンド(約41億円)相当の無担保個人間融資を行ったという。1件当たりの平均的な融資金額は5000ポンド(約10万円)。
米Forrester Research社より、「The End Of The Music Industry As We Know It(音楽業界の終焉)というタイトルの報告書が発表されている。
□Marketingcharts
Forrester: ‘End of Music Industry as We Know It’
デジタル音楽の売上高は、今後5年間に年率23%の推移で成長する予測。2012年にはデジタル音楽売上高が48億ドルに達し、38億ドルに減少するCD売上高を追い抜くという。
また、音楽ダウンロード販売が中心となっていく中で、会員制音楽サービスは緩やか成長により2012年には4億 5900万ドルに達するとし、広告型の音楽ダウンロードを試している企業もあるが、imeem.comのようなDRMフリーとオンデマンドのストリーミングを組み合わせたサービスによって消えてしまうと予測している。
トランスコスモスは2008年2月26日、中国の富裕層女性をターゲットとしたBtoCメディアマーケティングコンサルティングを行う合弁会社、「斯黛尓商務諮詢(上海)」(英語表記は「Style-age(Shanghai)」))を設立したと発表した。
□NIKKEI NET
トランスコスモス、中国にBtoCメディアマーケティングコンサルティング会社を設立
人民網日本語版の記事によると、オンラインショッピング等の新たな消費スタイルが消費の伸びを牽引しているようだ。
■人民網日本語版
消費が経済の主役に、GDP貢献率が初めて投資を抜く
~引用~
2007年、中国の国内総生産(GDP)成長率は11.4%だった。うち消費の貢献度は4.4%、投資は4.3%、輸出は2.7%で、消費がここ数年で初めて投資を抜いた。ここから経済発展に対する消費の牽引力が強まっていることがわかる。
消費の伸びは、ここ数年来の経済成長モデルの転換と内需の継続的拡大の結果であり、国民の所得の継続的増加の結果であり、また消費環境の継続的改善、消費構造の継続的改善、消費意欲の目立った上昇の結果でもある。このほか昨年来の物価の持続的上昇、特に不動産価格の大幅上昇も消費額の伸びをもたらした。
~引用 終わり~
好調な中国経済を牽引した国内消費において、2007年の消費をめぐる話題の中心は、オンラインショッピングなどの新しい消費スタイルだったとある。ある統計によると、2007年の中国のオンラインショッピング市場は前年比90.4%増の594億元(8910億円)に達し、利用者1人あたりの平均購入額は1千元(1万5千円)を超えたとある。
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米国のEC市場について、各調査会社から成長予測が発表されている。
□eMarketer
US Retail E-Commerce Set for Growth
2007年から2012年までの平均成長率は、eMarketerでは12.0%、jupiterresearchでは10.9%、Forresterでは13.8%と予測しているが、既存の小売からネットへのシフト化はまだまだ続くようだ。
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【米国】 2007年小売EC市場は、19%増の1,364億ドル
アジア太平洋地域のEコマース市場シェア予測
United States Census Bureau(米国国税調査局の報告の発表によると、米国の2007年小売EC市場は、2006年から19%増の1,364億ドル(14兆6千億円)となった。
□発表資料(PDF)
U.S. Census Bureau News
・2007年の小売売上高は前年から4.0%増加
・2007年のEC売上高は前年から19.0%増加
・小売全体に占めるEC売上高の構成比は3.4%(前年は2.9%)
経済産業省が発表した「平成17年度電子商取引に関する市場調査」では、日本のEC市場(小売)は1兆7千億円、小売全体の占めるEC売上高比1.3%であったが、日本の小売市場が米国の40%~50%の規模であることを考えると、日本のEC市場は今後も大きな成長が見込めるといえる。
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